SEを目指す君へ①・・・塾講師からの勉強法アドバイス

ITに関しては専門家ではありませんが、長く人にものを教える仕事をしてきた経験から、効果的な勉強法についてお伝えしようと思います。
さて、皆さんは勉強というと、どのような方法を思い出すでしょうか?
小中高大と、どうやって勉強してきたでしょうか?

おそらく、教科書や参考書を読んで問題集をやる。間違えた問題は繰り返す。ではありませんでしたか?
少し方法を知っている方なら、ノートにまとめて。が入るでしょうか?
また、過去問をやって傾向の近い問題集をやる。も入るのではないでしょうか?

実は、これは余り効果の上がらない勉強法なのです。
間違っているとはいいませんが、ごく一般的な勉強法です。
非常に時間がかかって、結局は勉強量が決め手となります。
また、試験の為だけの勉強法ですから、実務になるとまた一からやり直しになります。

勉強は基礎力が大事だと誰でも知っていますよね?
ですが、何が基礎力なのか良く分からないはずです。
実際に、私も何となく目の前にあるものを勉強して何となく試験に臨んでいました。
そうすると、偏差値で言うと60程度で止まるのですね。
資格試験では合格点ギリギリなのです。
受かってもおかしくはないが、落ちてもおかしくないと言う力しか付かないのです。

これには悩みました。ありとあらゆる勉強法を試しました。
元々、勉強そのものよりも勉強法を研究する事の方に興味があったからです。
しかし、いずれも決定的にはなりませんでした。

転機は突如やってきました。
私が高校2年の時、全く勉強らしいことをしない弟に業を煮やし、勉強を教えていたのが近所の評判となり
「ウチの子も教えてくれ」と言う話がきたのです。
段々と人が集まって来て、いつの間にか家塾が出来ました。
いずれも勉強嫌いで、当然成績も振るわない子達でした。
その子達を教えていて直感したのは、今までの勉強法では絶対に追いつかないでした。
同時に、自分が基礎力がついていない事に気がついたのです。
何となく丸暗記で済ませてきたものは、人に教えられません。
ですから、今度はどうやって教えるかを研究しました。
徹底的に基礎からやり直し、教える為に工夫をこらしたのです。

すると、今までどんなに勉強しても伸び悩んでいた自分の成績がどんどん伸びたのです。
不思議でした。
別に大学受験の為の勉強をしていたわけではないのです。
中1や中2にどのように教えようかを考え、実行していたに過ぎません。
ただ、今まで何となくやっていたり、丸暗記してきた所を理路整然と説明できるようになっていました。

後に塾経営を職業とし、多くの教師を雇いましたが、いずれも任せる事は出来ませんでした。
東大をはじめ名だたる大学の現役であったり、卒業生でしたが、いずれも当塾の講師としては落第でした。
使えたのは、当塾の卒業生達でした。
根本的なものの考え方が違っていたからです。

現在のSEやPGを目指している皆さんは 多くが個別指導塾に行っていたと思います。
そこで身に着けた勉強法は、間違いであると断言致します。
正しくは、単に理解するのではなく、あなたが後輩や部下に教えるとすればどうするか?を考える事です。
覚えたまではいいですが、それを伝えるにはどうすればいいかを研究してください。

そうすれば、自然とあなたの実力は飛躍的に伸びる事を請け合います。
発想の転換ですが、これはSEやPGに必要不可欠な能力ではないでしょうか。
基礎力が強固でなければ、応用力はつきません。
その上に、実践力がはじめて芽生え始めるのです。
よく自分は応用力がないと言う子がいます。
しかし、その大半は基礎が出来ていないのです。ましてや実践力となると・・・。

これらについては、次回以降でお話しします。
SEやPGという職業は、プロ中のプロ。実践力の塊だと推測出来ます。
私が語るのはおこがましいですが、根っこは同じだと思います。
頑張ってください。
頑張るのが否定される昨今ですが、大成する人は絶対に頑張っています。
これを読んで下さっているあなたは、世の風潮に惑わされず頑張れる方だと信じています。
私も些少ながらいつでも力を貸します。

筆者:プロ塾講師 服部博文

【筆者プロフィール】
高2の時、弟に勉強を教えていたのをきっかけに家塾を始める。
以来45年間、プロ塾教師としての道を歩く。

早稲田大学入学後「早稲田家庭教師協会」を設立。
27歳で川崎市に「英知進学塾」を設立。
42歳の時、もう一つの道である武道を独自統合させ、「総合空手道 英龍会」を設立。

現英知進学塾家庭教師部代表
現日本総合格闘空手道翔龍會館長

Web:チーム紺碧サイト