2次元バーコードで確定申告


2次元バーコードで確定申告

まえがき

・今回は前回に引き続き「サーバ証明書シリーズ」を記載予定でしたが、時期柄「確定申告関連」に変更しました。
・まあ、「サーバ証明書」も「マイナンバーカード」も技術基盤は、「PKIと公開鍵暗号方式」です。
※PKI(公開鍵暗号基盤 Public Key Infrastructure)とは、公開鍵と秘密鍵のキーペアからなる
「公開鍵暗号方式」という技術を利用し、インターネット上で安全に情報のやりとりを行うセキュリティのインフラ(基盤)のことです。

背景について

○昨年(2020年度)までは・・・

昨年(2020年度)までは、以下の方法で確定申告を行っていました。
①確定申告サイトにアクセスして、前年度のデータを取得
②前年度のデータを使用して申告書を作成
③作成した申告書を郵送で、所轄の税務署に郵送
④納税は、郵便局で納付

○今年(2021年度)からは・・・

今年は、今年度から利用可能となった「2次元バーコード認証」(e-Tax)を利用して確定申告を行いたいと考えています。
昨年は、以下の※に釣られてマイナンバーカードを作成しました。
※マイナンバーカードを作成すると、5000ポイント取得できるマイナポイントサービス
※参考URL:https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/

今年(2021年度)は以下の方法で確定申告する予定です。

①確定申告サイトにアクセスして、前年度のデータを取得
②前年度のデータを使用して申告書を作成
③作成した申告書をe-Tax経由で送信
④納税は、e-Tax経由で納付

○来年(2022年度)からは・・・

マイナポータルの連携機能を利用して、源泉徴収、年金控除、生命保険控除等の連携を行い、入力を省力化したいです。

結果として、電子申告(e-tax)を利用して、「申告書」の印刷/郵送が不要となり、郵便局での納税も不要となります。

2次元バーコード認証とは

○2次元バーコード認証とは

参考URL:https://www.keisan.nta.go.jp/oshirase/r3info/info002.html
これまでパソコン等でマイナンバーカードを読み取る際にはICカードリーダライタが必要でしたが、「マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォン」をICカードリーダライタの代替として利用することが可能となりました。
令和4年1月4日(火)[2021年度の確定申告から]から、利用可能になった方式です。
(※)マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンについては、 こちら をご参照ください。

具体的には、スマートフォンにインストールした「マイナポータルアプリ」でパソコン等に表示された2次元バーコードを読み込むことで、スマートフォンとパソコン等の連携(接続)が可能となります。
つまり、スマホがICカードリーダライタの代わりになります。

(注) Internet Explorerでは上記機能をご利用になれませんので、Microsoft EdgeまたはGoogle Chromeでご利用ください。

なお、利用するには、スマホに「マイナポータルアプリ」を事前にインストールする必要があります。
Android端末の場合は、「Google Play」からインストールします。

○左図:スマホにインストールした「マイナポータル」アプリ
○右図:「マイナポータル」アプリを起動した様子
    赤丸が「2次元バーコード」リーダ起動ボタンです。
    ログインせずに、起動することができます。

2次元バーコード認証に必要なもの

参考URL:https://img.myna.go.jp/manual/02/0022.html

パソコンで確定申告を行い、マイナンバーカードはスマートフォンで読み込む前提です。
○マイナンバーカード

・マイナンバーカードは、マイナポータルにログインする際の本人認証を行うために必要です。
・また、ログインの際は利用者証明用電子証明書に設定した数字4桁の入力が必要です。
・マイナンバーカードを持っていない場合は以下から申請できます。
    【マイナンバーカードの申請方法】:https://www.kojinbango-card.go.jp/kofushinse/

○2次元バーコードログインに対応したスマートフォン

・スマートフォンは、マイナンバーカードを認証し、マイナポータルを利用するために必要です。マイナポータルで動作を確認している環境は、動作環境についてを参照してください。

・またスマートフォンには、事前に「マイナポータル」アプリをインストールする必要があります。
・Android端末/ブラウザの制約については、ここから参照してください。

○パソコン等

パソコン等は、マイナンバーカードを認証し、マイナポータルを利用するために必要です。
マイナポータルで動作を確認している環境は、動作環境についてを参照してください。

○e-Taxで利用するマイナンバーカードのパスワード

参考URLを:https://www.e-tax.nta.go.jp/kojin/mycd_login.htm

利用する証明書 パスワード ロック回数 使用用途
署名用電子証明書 英数字6文字以上16文字以下 5回連続で間違えるとロック 申告等データに電子署名を行う際に使用
利用者証明用電子証明書 数字4桁 3回連続で間違えるとロック e-Taxにログインする際に使用
券面事項入力補助用 数字4桁 3回連続で間違えるとロック 個人4情報(氏名・住所・生年月日・性別)を転記する際に使用

※ロックされると市区町村の窓口に出向いて、解除する必要があります、非常に手間になります。

2次元バーコード認証の実際

○まず、イメージ図を示します
※参考URL::https://www.keisan.nta.go.jp/oshirase/r3info/info002.html

①パソコンの画面上に2次元バーコードを表示します。
②2次元バーコードをスマホで読取ります。
③マイナンバーカードをスマホで読取ります。

○パソコン側の読取りの実際

○スマホ側の読取りの実際

確定申告関連サイトについて

○確定申告サイト

○確定申告サイトのURL

    確定申告サイト
○実際の確定申告を行うサイト
○作成開始(新規に確定申告を行う場合)
○保存データを利用して作成(前年度のデータから作成する場合)

○公的認証サービスサイト

○公的認証サービスサイトのURL
    公的認証サービスサイト
    公的認証サービス説明サイト

○クライアントソフト(公的個人認証サービス)をインストール
※e-taxを使用するには必須のソフトです。

○e-tax(国税電子申告・納税システム)サイト


○e-taxサイトのURL

    国税電子申告・納税システム(e-Tax)受付システム

○開始届出書の作成(利用者識別番号の取得)
○受付システムのログイン設定
○マイナンバーカードでログイン
○2次元バーコードでログイン
○利用者識別番号でログイン

○マイナポータル


○マイナポータルサイトのURL

   マイナポータルログイン
○e-tax等の連携を設定します。
○控除証明書等の必要書類をオンラインで一括取得し、申告書に自動入力します。

○昨年、今年、来年の確定申告のイメージ図

上図、左から・・・:
    ○「昨年の確定申告の方法」
    ○「今年の確定申告の方法」
    ○「来年の確定申告の方法」

確定申告サイト

○確定申告サイト概要

新規の確定申告、あるいは前年の確定申告データを使用しての確定申告ができます。
○開始方法の選択


○作成開始(新規に確定申告を行う場合)
○保存データを利用して作成(過去データ利用して作成する場合)

○税務署への提出方法の選択(「新規作成の場合」)


○マイナンバーカード方式(2次元バーコード)(e-tax)
○マイナンバーカード方式(ICカードリーダライタ)(e-tax)
○マイナンバーカード方式(ID・パスワード方式)(e-tax)
○マイナンバーカード方式(印刷して提出)

○過去の年分のデータの選択(「保存データを利用して作成」の場合)


○過去に作成した保存データを指定します(通常は昨年作成したデータ)。

公的認証サービスサイト

○インストールした公的個人認証サービスの概要

○ICカードリーダの設定:使用するICカードリーダライタの設定ができます。
○通知設定:マイナンバーカードの有効期限は5年なので、期限が近づいたら通知してもらう機能。
○パスワード変更:署名用/利用者証明、券面事項入力補助パスワード等の変更ができます。
○JPKI利用者ソフト:自分の証明書等の情報を表示することができます。

○公的個人認証サービスの内容(インストールしたクライアントソフト)

・公的個人認証のメニュー
・JPKI利用者ソフト
・パスワード変更
・ICカードリーダライタ設定
・更新通知設定

e-taxサイトについて

○e-taxサイトの概要
参考URL::https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru01/01.htm
e-Taxとは、以下のような国税に関する各種の手続について、インターネット等を利用して電子的に手続が行えるシステムです。
これまでの書面による申告書等の持参又は送付による提出方法に加え、申告書等を電子データの形式でインターネットを通じて送信するという、
新たな提出方法の選択肢を利用者等に提供するものです。

1.所得税、贈与税、法人税、地方法人税、消費税(地方消費税を含みます。)、復興特別法人税、酒税及び印紙税に係る申告
2.全税目の納税(電子納税証明書の手数料納付を含みます。)
3.申請・届出等(電子納税証明書の請求及び発行を含みます。)

○開始届出書の作成(利用者識別番号の取得)

○受付システムの事前設定

○受付システムのログイン


○マイナンバーカードでログイン
  PC/スマホのカードリーダから読み込む場合。
○利用者識別番号・暗証番号をお持ちの方
  利用者識別番号は、開始届出書を提出すれば取得は可能です。
  なお利用者識別番号でログインするには、別途、所轄事務所で事前手続きが必要です。

○ID(利用者識別番号)・パスワード(暗証番号)方式を利用するための手続

○ID・パスワード方式を利用するための手続は、以下の2つの方法があります。

  【手続方法➀】税務署に行って、ID・パスワード方式の届出を作成・送信する

税務署で職員の対面による厳格な本人確認のうえ、ID・パスワード方式の届出を作成・送信すると、利用者識別番号を取得できます。

  【手続方法➁】WEBからID・パスワード方式の届出を作成・送信する


「確定申告書等作成コーナー」から マイナンバーカードを使って、ID・パスワード方式の届出を作成・送信すると、利用者識別番号を取得できます。

マイナポータルサイトについて

○マイナポータルサイトの概要

○取得できる情報について

・薬剤・医療費・健診情報の確認
  薬剤情報、医療費通知情報、特定診断情報、健康保険情報の取得

○行政機関からのお知らせ情報

・行政機関等が送信する、みなさん宛のお知らせやアンケート、各種証明書等を確認することができます。
  「市区町村」「e-tax」「ねんきんネット(日本年金機構)」「e-私書箱(野村総合研究所)」「MyPost(日本郵便)」「ふるさと納税e-tax連携」等。

○もっとつながる

・e-taxなど、外部サイトとの連携設定が可能です。

○マイナポータルサイト事前設定(つながり設定を含む)

○マイナポータル連携(控除証明書等の必要書類の自動所得)

この機能は非常に便利な機能だが、現在発展段階で、これから期待したいです。
そのため、今回は詳細は割愛します、次回報告時に期待してください、入力の省力化の観点から!!!

参考URL:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/mainapotaru.htm

参考URL:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/pdf/mynapo_gaiyo.pdf

PCだけで作成する場合(おまけ)

PCにICカードリーダライタがある場合の操作例です。
2次元バーコード認証とは、e-taxのログイン方法が異なるだけなので、PCログイン方法のみ記します。

スマホだけで作成する場合(おまけ)

マイナンバーカード対応のスマホがある場合の操作例です。
スマホの場合のログイン方法のみ記します。

著者:志村佳昭(株式会社トリニタス 技術顧問)