★無料高機能のパスワードマネージャ:Bitwarden(2)★[2026/03/23更新]
プロローグ
Bitwardenアプリケーションの種類
PC版ブラウザ拡張機能(メインメニュー)
PC版ブラウザ拡張機能(パス生成)
PC版ブラウザ拡張機能(Send)
PC版ブラウザ拡張機能(設定)
Bitwardenへのログイン方法
生体認証での高速ロック解除
カスタムフィールドについて
スマホ版アプリ(メインメニュー)
エピローグ

プロローグ

・前回に引き続き、パスキー対応のパスワードマネージャBitwardenを取り上げます。
・前回はPC版を中心に機能面を中心に紹介しましたが、今回は実際の使い方の詳細を紹介します。
・また、スマホ版の使い方についても、紹介します。

PBitwardenアプリケーションの種類?

○Bitwardenアプリケーションの種類

○PC版アプリ(デスクトップアプリ)vs PC版ブラウザ拡張
※主な違いは「用途(登録・管理か、入力か)」と「動作環境」です。
○PC版ブラウザ拡張 (機能: 自動入力・自動保存)
・用途:ブラウザ上でのログイン自動入力、パスワード自動保存、パスワード生成。
・特徴:ブラウザの右上アイコンをクリックして操作。WEBサイトを見ながらのログイン作業に最適。
・強み:自動入力機能が最もスムーズ。PCでサイト閲覧中、ログイン情報が不足している場合に迅速に作成・補完できる。
○PC版アプリ(デスクトップアプリ) (機能: 管理・セキュリティ)
・用途:大量のID/パスワードの整理、インポート/エクスポート、アカウント設定、指紋認証(バイオメトリック認証)でのログイン。
・特徴:OS上で独立したソフトとして動作。
・強み:拡張機能が使えないブラウザ以外のアプリ(Discord、VPNソフトなど)での自動入力に役立つ。Windows Helloなどのシステム生体認証を使ってロック解除できるため、安全かつ快適。
○結論:
    日常のWeb閲覧・ログインは「ブラウザ拡張」、アカウント情報の整理やアプリのパスワード管理は「PC版アプリ」が適しています。

○PC版アプリ(ブラウザ拡張含む)vs スマホ版アプリ
※主な違いは「ログイン対象(PCブラウザ・アプリか、スマホアプリ・ブラウザか)」です。
○PC版アプリ/拡張 (対象: PC・ブラウザ)
・PC環境(Windows/Mac/Linux)での操作に特化。
・キーボード操作でのコピペや、自動入力機能が中心。
○PC版アプリ/拡張 (対象: PC・ブラウザ)
・PC環境(Windows/Mac/Linux)での操作に特化。
・キーボード操作でのコピペや、自動入力機能が中心。
○スマホ版アプリ (対象: スマホアプリ・ブラウザ)
・Android/iOSで動作。
・アプリ側で「自動入力サービス」を設定すると、SNSや銀行アプリ、ブラウザ(Chrome/Safari)でログイン情報が自動入力される。
・生体認証(指紋・顔認証)と組み合わせることで、スマホでのログイン作業が非常に楽になる。

○簡単な機能まとめ比較表
特徴PC用ブラウザ拡張PC用アプリスマホ版アプリWeb保管庫
主な役割Webログイン・自動入力パスワード管理・整理スマホアプリ・サイトのログイン全設定・管理の拠点
導入方法ブラウザに個別追加PCにインストールストアから入手公式サイトへログイン
自動入力最強 (ブラウザ)アプリ・ブラウザ最強 (スマホ)不可(コピー&ペースト)
パスキー対応非対応(保存・表示のみ)対応非対応
生体認証可能可能 (Windows Hello等)可能 (指紋・顔認証)不可(毎回PW入力)
オフライン閲覧可能閲覧可能閲覧可能利用不可

※少し観点を変えて機能分類比較してみます・・・
機能カテゴリ項目PC用アプリPC用ブラウザ拡張スマホ版アプリWeb保管庫
(Webウォルト)
基本機能パスワードの保存・編集完全対応完全対応完全対応完全対応
オフラインアクセス読み取り専用(30日間有効)読み取り専用読み取り専用(90日間有効)完全対応
フォルダ/コレクションの作成対応(推奨される管理環境)制限あり(かつては不可だったが改善中)対応非対応 (オンライン必須)
自動入力ブラウザ内自動入力ドラッグ&ドロップのみ対応高度な自動入力(ショートカット、バッジ等)OSの自動入力サービス経由で対応非対応 (手動コピー)
非ブラウザアプリへの入力ドラッグ&ドロップ、およびAuto-type(開発中)非対応OSレベルでアプリへの自動入力をサポート非対応
認証生体認証の直接解錠Windows Hello / Touch ID 等非対応(デスクトップアプリ経由のみ)Face ID / 指紋認証 等パスキー解錠に対応
データ管理直接インポート機能ブラウザからの直接インポートに対応非対応(CSV/JSON経由のみ)非対応ファイルインポート対応
エクスポート形式.json,.csv, 暗号化.json.json,.csv, 暗号化.json.json,.csv, パスワード保護.json完全対応(一次実行環境)
付加機能Bitwarden Sendファイル500MBまで送信可能ファイル500MBまで送信可能ファイル100MBまでに制限ファイル500MBまで

○結局どう使い分ける?
・ブラウザ拡張機能をインストールして、日々のログインを自動化する。
・PC版アプリもインストールし、設定で「ブラウザとの統合」を有効にする。
    これでPCの指紋認証でブラウザのロックを解除できるようにする。
・スマホ版アプリを入れて、外出先やアプリログインで活用する。

○以降ではPC版ブラウザ拡張アプリを中心に操作を説明します
    ※BitwardenのPC版ブラウザ拡張機能は、主要なWebブラウザの多くに対応しています。
・Google Chromeブラウザ
・Mozilla Firefoxブラウザ
・Microsoft Edgeブラウザ
・Safari (macOS)ブラウザ
・Operaブラウザ
・Google Chromeブラウザ
・Google Chromeブラウザ
・その他、Chromiumベースのブラウザ(EdgeやBraveなど)でも利用可能

PC版ブラウザ拡張機能(メインメニュー)

ここでは、PC版ブラウザ拡張機能のBitwardenの使い方を説明します。

○メインメーニューの機能説明
○下段に大機能が表示されます
  ・保管庫
  ・パス生成
  ・Send
  ・設定


○上段の「検索」「タイプ」(赤枠)
・「検索」:保管庫の名称で検索できます。
・「タイプ」:情報にフルターを駆けます。

○下段の機能表示(青枠)
・「保管庫」:現在の保管庫の登録内容が表示されます。
・「パス生成」:パスワード/パスフレーズ等の生成が行えます。
・「Send」:メッセージ送信が行えます。
・「設定」:Bitwardenの各種設定が行えます。

○「パス生成」
・パスワード/パスフレーズ/ユーザ名の生成が行えます。


○「Send」
・メッセージ送信等が行えます(WEBページです)。
・WEBページにパスを掛けることも可能です


○「設定」
・アカウントのセキュリティ設定。
・自動入力の設定。
・通知の設定等が行えます。


PC版ブラウザ拡張機能(パス生成)

○パス生成
※「パスワード」「パスフレーズ」「ユーザ名」の選択が可能です。

PC版ブラウザ拡張機能(Send)

○Send
※「テキスト」「ファイル」が選択可能です。
※なお、ファイルは、有料版だけの機能です、無料版では使用できません。
※以下は、「テキスト」のサンプルです。

※リンク内容です、指定されたパスワードが必要です。

PC版ブラウザ拡張機能(設定)

○設定
※「アカウントのセキュリティ」「自動入力」「通知」等が選択可能です。


※「通知」「保管庫オプション」「外観」「アプリについて」等が選択可能です。

Bitwardenへのログイン方法

・Bitwardenへのログイン方法は、セキュリティと利便性のバランスに応じていくつか用意されています。
・特に2024年以降、「パスキー」によるログインが正式に導入され、よりスムーズなアクセスが可能になりました。

各ログイン方法について解説します。
※詳細なログイン方法は、別途、以降の章で紹介します。
ログイン方法メリットデメリット向いている人
マスターパスワード
(+2段階認証)
どの端末でもパスワードさえ覚えていればログインできる。最も標準的。複雑なパスワードを覚える必要がある。打ち込みが手間。全てのユーザー(基本形)
パスキー
Passkeys
最速・最高峰のセキュリティ。 指紋や顔認証、PINだけでログイン完了。PRF対応のブラウザ/端末が必要。設定した端末以外では使えない場合がある。利便性と強固な保護を両立したい人
デバイスで承認
Login with Devices
PCでログインする際、スマホの通知をタップするだけでOK。パスワード入力不要。既にログイン済みのスマホが手元に必要。手元に常にスマホがある人
生体認証
Unlock with Biometrics
指紋や顔認証で即座にロック解除。あくまで「ロック解除」用であり、アプリの再起動時などにはマスターパスワードが必要な場合がある。頻繁に保管庫を開く人

○パスキーのみでのログインに制限することはできません。
結論から申し上げますと、現在のBitwardenの仕様では**「パスキーのみ」に限定して、マスターパスワードでのログインを完全に無効化(禁止)することはできません。

Bitwardenにおいて、マスターパスワードは「アカウントの最終的な鍵」として機能しており、万が一パスキー(デバイスの故障や紛失)が使えなくなった際の**救済策(バックアップ)**として必ず残る仕組みになっています。
ただし、**「運用上、実質的にパスキーだけでログインする」**状態にすることは可能です。

実質的に「パスキーのみ」で運用するための設定
	以下の設定を行うことで、普段の操作からマスターパスワードの入力を排除できます。

	1. 「パスキーでログイン」を有効にする

		Web版の「設定」→「アカウント」→「セキュリティ」から登録します。

	2. 「保管庫の暗号化にパスキーを使用する」にチェックを入れる

		・これが重要です。チェックを入れることで、ログイン時の「認証」とデータの「復号(中身を見る)」の両方をパスキー(指紋や顔認証)だけで完結させられます。

	3. 再ログインの手間を減らす設定(オプション)

		・ブラウザ拡張機能やスマホアプリの設定で「保管庫のタイムアウト」を調整し、ロック解除に指紋やPIN(Windows Helloなど)を使用するように設定します。
★以下の章で各ログイン方法の具体的な操作を紹介します。

生体認証での高速ロック解除

Bitwardenの生体認証(指紋・顔認証)による高速ロック解除は、マスターパスワードの入力を省略し、アプリや拡張機能を即座に利用できる機能です。
設定内の「セキュリティ」からFace ID/指紋認証を有効にするだけで、モバイルやデスクトップで利用できます。 
○主な設定と活用法
・モバイル(iOS/Android):
    アプリの「設定」>「アカウントのセキュリティ」>「[Face ID/指紋]でロック解除」をオン。
・デスクトップ(Edge/Chrome):
    デスクトップアプリ側で設定し、ブラウザ拡張機能の「生体認証でロック解除」を有効にして連携。
・高速化のコツ:
    PINコードを併用する、または「保管庫をロックする」の設定を「アプリ再起動時」など長めに設定する

生体認証を利用することで、パスワード入力の手間を減らしつつ、セキュリティと利便性を両立できます。

○ブラウザ拡張機能で利用するには
Bitwardenブラウザ拡張機能で生体認証(指紋・顔)による高速ロック解除を利用するには、
Bitwardenデスクトップアプリをインストール・ログインし、その設定で「生体認証を有効」にしてから、
ブラウザ拡張機能側で「生体認証でロック解除」をオンにする必要があります

○まずPC版アプリで「生体認証を有効」に設定します


○次にブラウザ拡張機能で「生体認証をロック解除」に設定します

カスタムフィールドについて

※Bitwardenの「フィールドの追加」(カスタムフィールド)は、標準の「ユーザー名」や「パスワード」以外の情報を保存し、
さらにブラウザ上でその項目を自動入力させるための非常に強力な機能です。

○使えるフィールドの種類
種類説明
テキスト一般的な文字列を保存します。
秘密の質問の答え、銀行の店番号、会員番号などに適しています。
非表示(Hidden)「テキスト」と同じですが、画面上で「●●●」と伏せ字になります。
PINコードや2段階認証のバックアップコードなど、人に見られたくない情報の保存に最適です。
真偽値(Boolean)チェックボックスのオン/オフを切り替えます。
「ログイン状態を保持する」にチェックを入れた状態でログインしたい場合などに使います。
連結(Linked)すでに保存されている「ユーザー名」や「パスワード」の値を参照して表示します。

○カスタムフィールドで「できること」
・ログイン項目以外の自動入力
多くのサイトでは、メールアドレスとパスワードだけでなく「契約者番号」や「店番号」が必要な場合があります。
カスタムフィールドにこれらを登録しておくと、通常のログインと同様に**一括で自動入力(オートフィル)**が可能です。

・「秘密の質問」への対応
「母親の旧姓は?」や「ペットの名前は?」といった秘密の質問の回答を保存し、その入力欄に自動で流し込むことができます。

・複数ページのフォーム入力
1ページ目にID、2ページ目にパスワードや追加情報を入力させるようなサイトでも、カスタムフィールドを適切に設定すればスムーズに対応できます。

○自動入力を成功させるコツ(上級者向け)
単に項目をメモするだけでなく、自動入力させるには「名前」欄の設定が重要です。
入力したいWebサイトの入力欄を右クリックし、「検証(または検査)」を選択します。
HTMLコード内の id="◯◯" や name="◯◯" という部分を探します。
その ◯◯ の値を、Bitwardenのカスタムフィールドの**「名前」**に入力します。
こうすることで、Bitwardenが「このデータはウェブサイトのどの箱に入れるべきか」を正確に判別できるようになります。

○まとめ
活用シーンフィールドの種類名前欄の工夫
銀行の店番号テキストサイトのHTML要素名 (例: branch_code)
クレカの暗証番号非表示(メモとして利用、または自動入力用ID)
秘密の質問テキストサイトのID名
自動ログインの保持真偽値チェックボックスのID名

○以前紹介した三井住友銀行の登録例を再掲します。
※但し、今回は「テキスト」の"店番号"/"口座番号"ではなく、実際にHtml要素のID名/name属性を取得して登録します。
・店番号のID名:branchNo
・口座番号のID名:accountNo

・まず、店番号のID名を取得します。
  ※店番号のショートカットメニューから「Bitwarden」「カスタムフィールドのコピー」で店番号のID名がクリップボードに設定されます。
  ※口座番号も同様にID名を取得します。


・次に取得したID名でカスタムフィールドを作成します。

スマホ版アプリ(メインメニュー)

・PC版ブラウザ拡張機能と同様ですが、スマホ版アプリのメインメニューを紹介します。
○「保管庫」情報
※「ログイン」「カード」「ID」「セキュアーメモ」「SSH鍵」情報を登録できます。


○「Send」情報
※共有したい情報を「テキスト」「添付ファイル(有料版のみ)」WEBページで共有できます。


○「パス生成」情報
※「パスワード」「パスフレーズ」「ユーザー名」を生成できます。


○「設定」情報
※「アカウントとセキュリティ」「自動入力」「保管庫オプション」「外観」「その他」「アプリ情報」の設定ができます。

エピローグ

・次回は、Bitwadenを実際に使用するために、私が行った設定内容、操作方法を紹介します。

著者:志村佳昭(株式会社トリニタス 技術顧問)