FireHD8(5)、リモート操作

プロローグ

○今回はリモート操作として、「SSHクライアント」と「RemoteDesktop」を取り上げます。

    ・クライアントは共に、タブレット(FireHD8)とします。
    ・SSHクライアントの場合、サーバはLinux系とします。
    ・RemoteDesktopの場合、サーバはWindows系とします。

○SSHクライアント、どんな状況を想定しているか・・・

    ・旅行中、サーバの調子が悪い、チョット様子を見てくれ・・・。
    ・平日就寝前、メールでWEBページが表示できない、状況を確認してくれ・・・。
こんな場合、手元にPCはないかもしれない、また寝る前なのでPCは既にしまっている。
ベッドから出るのも面倒だ、そうスマホでは画面が小さい、タブレットならば・・・。

○RemoteDesktop

○どのリモートデスクトップを使用するか?

Windows標準のリモートデスクトップを使用するよう考えていましたが、Windows Homeエディションでは、
リモートデスクトップは使えない、忘れていていました、Windows Proならば使用可能ですが・・・。
そこで、今回は、無料のGoogleのChromeリモートデスクトップを使用することにします。

○Chromeリモートデスクトップの構成

○サーバ側及びクライアント側、両方にChromeRemoteDesktopをインストールする必要があります。
○サーバ側は、Windows10Homeエディションとします。
○クライアント側は、最近購入した、アマゾンのFireHD8タブレット、これは実機です。

○Chromeリモートデスクトップについて
    「リモートアクセス」と「リモートサポート」の機能があります。

○リモートアクセス:外部デバイスの画面表示&操作ができます。
○リモートサポート:外部デバイスの画面表示のみできます。
    あくまでも「見るのみ」の機能で、画面を「共有する」という意味合いです。

○タブレットにマウス&キーボードを接続
    やはりリモートデスクトップを操作するには、タップモードでは操作が滑らかではありません。
    Bluethoothのペアリングモードで物理的なマウス&キーボードを接続します。

○タブレットにUSBメモリを接続(おまけ)



今回は詳細は省略しますが、OTGケーブル(On-The-GO)(数百円です)を使用すれば、
MicroSDに加えて、USBメモリも外付け記憶装置として使用可能です。
※「充電ケーブル」+「変換アダプタ(USB TYPE-A、Type-C変換)でも使用できます。
今回は、OTGケーブルの代わりに、変換アダプタを使用しました。

SSH:SSHクライアント

○SSHクライアント

GooglePalyで「SSHクライアント」で検索してみる。



※以下全てフリーです:
・ConnectBot
・Juice SSH
・Termius – SSH and SFTP client
・Putty SSH
・・・・・・・・・・

今回は、2番目に表示された「Juice SSH」を使用します。
さあ、早速インストールして見よう。

SSH:Juice SSHのインストール

※今回は、PCからインストールしてみます、やはりタブレットよりも、PCの方が使いやすいです。
※まあ便利なものです、タブレットにインストールするのに、PCからインストール操作ができます。

○2段階認証における、タブレット側での認証承認の操作:

○タブレットにインストールされた「Juice SSH」クライアント。

SSH:SSH秘密鍵の取得方法

SSHクライアント側(タブレット)に、事前に、公開鍵に対応する秘密鍵を登録する必要があります。
以下の2種類の方法でダウンロードします:
○メールの添付ファイルとしてダウンロードする。
○wifiエクスプローラでPCからDrag&Dropする。

○メールの添付ファイルとしてダウンロードする。
秘密鍵はPC側にあるので、メールの添付ファイルとして送信し、受信したタブレット側で「ダウンロード」フォルダーに登録します。

○wifiエクスプローラでPCからDrag&Dropする。
タブレットにフリーの「wifiエクスプローラ」をインストール済です。
これは、とても便利なツールなので、タブレットのハードコピーをPCにダウンロードする際にも使用しています。

SSH:Juice SSHの設定

※既定の設定では、文字サイズが小さくて、何も見えませんでした。

フォントサイズを大きくしてみます。
※なお、フォントサイズはボリュームボタンでも調整ができます、これは便利です。
○フォントサイズの変更

○自社サーバの登録

SSH:Juice SSHの実行

※登録した自社のサーバに早速、アクセスしてみます。
※パスフレーズは記憶させたので、入力は不要となります。
※表示結果を確認するには、下段のタブレットの左ボタンを押下します。

ChromeRemoteDesktop:windowsサーバ側の設定(リモートアクセス)

○PC側のインストール(リモートディスクトップサーバ:Windows10側)

ChromeRemoteDesktop:クライアント側の基本操作(リモートアクセス)

○ツールバーのモード
※上部で下へスワイプ(選択して下へドラッグ)すると表示されるツールバー
※参考URL:https://support.google.com/chrome/answer/1649523?co=GENIE.Platform%3DAndroid&oco=1


  現在はトラックパッドモード
  押下で入力がタップモードに変更される時
  ※トラックパッドモードとはマウスモードのことです


  現在はタップモード
  押下で入力がトラックパッドモードに変更される時

○マウス操作をタップ操作で操作する

・左クリック : シングルタップ
・右クリック : 2本の指でシングルタップ
・ダブルクリック : ダブルタップ
・スクロール : 2本の指でスワイプ
・ドラッグ : 指でドラッグ
・拡大・縮小 : ピンチ・ピンチアウト

○クライアントから切断するには

○サーバから切断するには

ChromeRemoteDesktop:FirHD8の設定(リモートアクセス:クライアント側)

○FirHD8にWindows10のデスクトップを表示させる

○「タップモード」か「トラックパッドモード」かの選択

「クライアント側の基本操作」で紹介したようにツールバーを表示して、モードを変更できます。
なお、タブレットをマウスで操作するには、Buethoothマウスを事前にペアリングしておく必要があります。
詳細は「タブレットにマウスを接続」を参照してください。
※なお、キーボードについても、マウス同様にタブレットで使用することが可能です。

○例えば、タップモードで「秀丸」でテキスト編集
  タップモードでは以下の操作も可能です:
  ○キーボードを表示: 3 本の指で上にスワイプします。
  ○ツールバー アプリを表示: 3 本の指で下にスワイプします。

※やはり慣れないと「タップパッド」は非常に操作しづらいです。
※慣れた「トラックパッドモード」(マウス操作)がいいですね。

ChromeRemoteDesktop:タブレットにマウスを接続

折角、タブレットにWindows10の画面を表示しても、やはりタップモードでは操作がいまいちです。
Bluthoothマウスを接続して、タブレットをマウスで操作してみます、きっと幸せになれると思います。
※今回使用したマウスは以下です:ロジクールワイヤレス無線マウス:LOGICOOL PWBBLE M350
※USB/Bluethooth接続が可能です。
マウスをペアリング状態にして、タブレットでペアリングモードに設定すると認識されます。
○まずマウスをペアリング状態にします、ランプが点滅します。
        マウスの電源を入れて、その後電源ボタンを長押し(5秒間)します。

○次に、タブレットをペアリングモードに設定します。

ChromeRemoteDesktop:タブレットにキーボードを接続

折角、タブレットにWindows10の画面を表示しても、やはりソフトキーボードでは操作がいまいちです。
※今回使用したキーボードは以下です:
※iCLEVER社、ウルトラスリムフルサイズワイヤレス充電式キーボード:IC-BK23
※Bluethooth接続が可能です。

キーボードをペアリング状態にして、タブレットでペアリングモードに設定すると認識されます。

○まずキーボードをペアリング状態にします、ランプが点滅します。
        キーボードの電源を入れて、その後1番のボタンを長押し(5秒間)します。
※3台キーボードを接続できます、今回は1番目を使用します。

○次に、タブレットをペアリングモードに設定します。

ペアリングは、マウス、キーボード、並行して使用できます。
また、一度ペアリングすれば、以降は接続すれば、自動で認識されます。

ChromeRemoteDesktop:リモートサポート

これまでは、Chromeリモートデスクトップの「リモートアクセス」機能についてでしたが、ここでは「リモートサポート」機能について記します。
インストールしたクライアントアプリは使用せずに、ブラウザでアクセスします。
※「リモートサポート」は、リモートの画面を表示するだけです、操作はできません。

○サーバ側の操作(Windows10)
サーバ側起動時に「コード生成」で、アクセスコードを取得する。

○クライアント側の操作(実機のFireHD8の例)
クライアント側起動時に、サーバ側で生成したアクセスコードを入力する。

ChromeRemoteDesktop:Chromeリモートデスクトップの禁止

参考URL:Chrome リモートデスクトップを禁止する

エピローグ

・今回は、FireHD8にSSHクライアントをインストールして、自社サーバにアクセスしてみました。
・便利だったのが、副表示のキー表示:

○コマンド履歴操作「↑」「↓」
○特殊記号「/」「|」
○コントロールキー「CTRL」「ALT」「ESC」「TAB」



著者:志村佳昭(株式会社トリニタス 技術顧問)