場所や時間に縛られずに働ける仕事は、働き方が多様化している現在どんどん増えているようです。組織に在籍して賃金を受け取る訳でなく、独自の職業的能力を活かして報酬を受け取るフリーランスですが、今回はフリーで働く方のお金の管理について見ていきましょう。
気を付けたい お金の管理
組織に属して、企業の為に行動しなければいけない会社員に対して、自由に自分らしく働けるイメージのあるフリーランスですが、お金の管理や申告などもすべて自分でやらなくてはいけません。そのため、仕事に関係するお金とプライベートなお金は分けて管理する方がいいでしょう。混乱を防ぐためにも大事なことです。
お金の管理を分ける
事業用の口座から個人のお金やクレジットカードを適当に決済していると、現状どうなっているのかわからなくなっていきます。原則、口座には事業用の入出金しかない状態にすることで、事業に関係する収支を把握しやすくするのです。
分ける メリット
個人で仕事をすると確定申告も自分でやる必要がでてきます。フリーランスで働く人や法人が納税額を確定するため、1年間の収入から経費をひいた所得を税務署に申告します。それによって、払いすぎによる還付、納め足りなかった分の納付などの調整を行います。
その確定申告の際に、預金通帳をそのまま明細として使用することもできるので、記帳の手間が少なくてすむのです。業務の委託などで仕事をするフリーランスは、報酬が源泉徴収の対象になることも多いので、確定申告は欠かすことができません。
ビジネス用のクレジットカード
口座を分けることと同じように、ビジネスで使用するクレジットカードを作っておくと便利です。理由としては、基本的に個人用のクレジットカードは経費への使用が認められないためです。
絶対に作るべきというわけではないのですが、口座を別にする理由と同じで事業用の資金とプライベートなお金が混ざらないことで管理が楽になるのです。さらに、カードの利用明細が事業に関係するものだけならば、経費清算をする際に管理がしやすいためです。
フリーランスと税
2020年施行の税制改正によって、個人事業主やフリーランスなどの所得税が減税となるかもしれません。
〇「基礎控除の見直し」
すべての納税義務者に適用される所得控除です。これまでは控除額は38万円でした。2020年の改正後には、この基礎控除が48万円と10万円の引き上げとなる見込みです。事業所得と給与所得の合計が2400万円を超えると基礎控除の金額が減り、2500万円を超える場合には受けられません。
〇「青色申告の特別控除」
青色申告を行う場合に、事業所得など計算上控除が可能な特別控除がこれまでの65万円から55万円に変更となる見込みです。これまで65万円の控除を受けていた方でも、条件を満たしていない場合には控除の最高金額が55万円になるのです。
まとめ
フリーで仕事をする人は業務委託という形で契約します。企業に在籍しているわけではないので、お金の管理も個人でする必要があります。体を壊してしまった場合には、会社員のように有給休暇などもないので、どのような状況になっても対応できるよう、マネープランを立てる必要があるでしょう。そのためにも、普段からお金の管理は重要です。